<医学書からの抜粋> ・発熱とは正常な範囲を超えた体温の上昇を意味するが、脳自体の異常や体温調節中枢に影響する有害物質により起こる。 発熱の原因は感染症、腫瘍、熱中症を来たす環境条件などである。 ・環境温度が約34℃以上に上昇すると体温は上がり始める。 ただし、運動や仕事で体内で熱が多く生産されると、より低い環境温度でも体温は上がり始める。 ・体温上昇をもたらすのは、体内での熱生産と環境からの熱吸収であり、体温低下を起こすのは熱放散である。 その均衡によって体温は調節される。 ・皮膚温が環境温度より高い限り、熱は伝導と放射により放散される。 しかし、環境温度が皮膚温より高い時、熱を放散する代わりに生体は伝導と放射により熱を獲得する。 このような状態では生体が熱を除去する唯一の手段は蒸発である。 ・蒸発の機序は皮膚血流に左右される。 また、全身の臓器の働きもそこの血流によって左右される。 ・脱水は血流障害を起こして臓器障害を起こしやすい。 また、水分欠乏性脱水は体温をより上昇させやすい。 ・脱水が進行し体温が上昇してくると、体は水分の取り合いをする。 つまり、活動している筋肉や脳などの中心臓器に血流を回すため、皮膚には血流量がそれほど回ってこなく、体温は急に上昇する。
<まとめ> ・熱中症とは臓器(脳の体温中枢を含む)の機能障害である。 脱水症は血流障害を起こすので、熱中症と大きく関係する。 ・一気に脱水症になると熱中症になるかについては、環境温度が高い時や、運動や仕事などで体内の蓄熱量が増加する時脱水があると放熱量が低下するため熱中症になりやすい。 環境温度が高くない時や、運動や仕事などをしていない時の一気の脱水症は、異常状態であるが定義上 熱中症とは言わない。
・脱水症状が長時間続くと部屋の中でも熱中症になるかについては、部屋の内外に関係なく、熱中症を起こす原理は同じである。 部屋の中が高温多湿で作業をするなら、体内の蓄熱量が蒸発などの放熱量を上回り、熱中症となる。 作業強度が強い時そして脱水が強い時は、体温調節系などの生理能力の弱い人に対して、熱中症は発生しやすい。 |